| ルオー保護区および周辺地域 |
活動報告(2012年3月14日)
古市剛史(GRASP-Japan理事、京都大学霊長類研究所教授)
ルオー保護区およびその周辺地域では、類人猿の生息地の保全を推進するため、予算計画に即して以下の活動を行った。
1)2)の活動は、地域住民の森林保全に対する理解を大きく前進させることに貢献し、3)の隣接地の新保護区設立に対しても、
住民サイドからの積極的なサポートを得ている。
なお、実際の活動と予算の執行は、現地で活動を続ける特定非営利活動法人ビーリア(ボノボ)保護支援会を通して行った。
1)道路、橋梁等のインフラストラクチャーの整備
内戦を経て疲弊したこの地域の経済を再建するには、豊富に生産される農作物を近隣の都市部に搬出して現金収入を得られるようにすることが
何よりも大切である。一方でこの地域では、道路、橋梁、空港等のインフラストラクチャーの荒廃が障害となっている。この問題の解決へ向け、
ジョル県県庁とルオー郡郡庁のそれぞれに、道路、橋梁等の整備のための資金を支援した。
2)学校の支援
ルオー保護区における保護活動への理解を深めるため、ルオー保護区内および隣接する地域の小中学校に、
学校の備品や生徒のための文房具等の支援を行っている。2011 年度は、ルオー保護区内のワンバ村とイロンゴ村、
隣接するセマ村とイヨンジ村の小中学校を対象に、チョークとサッカーボールを援助した。
3)ルオー保護区隣接地の新保護区設立に向けての密猟の監視とボノボの生息実態調査
ルオー保護区は約480 平方キロメートルという小さな保護区だが、隣接するイヨンジ村の地元NGO"ボノボの森"が、
その森林の大半を新たな保護区にすることを提案している。それに対し、ボノボが生息するコンゴ盆地で積極的な活動を進める
NGO"アフリカ野生生物基金"と、ルオー保護区を管轄するコンゴ生態森林研究センターと共に、
新たな保護区設立へ向けた活動の支援を行っている。この新たな保護区が実現すれば、隣接するルオー保護区と合わせて、
これまでの保護区の面積のほぼ3 倍になり、長期にわたる地域個体群の維持に大きく寄与することになる。
この新保護区設立へ向けた活動の一部として、“ボノボの森”の3 名のメンバーを雇用し、密猟等の監視、
ボノボの生息実態の基礎調査などの活動を支援した。
活動報告(2011年5月30日)
古市剛史(GRASP-Japan理事、京都大学霊長類研究所教授)
ルオー保護区およびその周辺地域では、類人猿の生息地の保全を推進するため、予算計画に即
して以下の活動を行った。1)2)3)の活動は、地域住民の森林保全に対する理解を大きく前
進させることに貢献し、4)の隣接地の新保護区設立に対しても、住民サイドからのきわめて積
極的なサポートを得ている。
なお、実際の活動と予算の執行は、現地で活動を続ける特定非営利活動法人ビーリア(ボノボ)
保護支援会を通して行った。
1)診療所の運営支援
ルオー保護区周辺は、内戦を経て無医村に近い状態になっており、住民の最大の要求は医療サ
ービスの充実である。この要求に応えることで保護活動への協力を得るため、2006 年以来保護区
内のワンバ村で病院の建設を進めてきた。2008 年11 月、保護区のあるジョル県の公共診療所と
して、この病院の運営が開始された。公共の診療所として運営される以上、受益者負担の原則に
立って自立的に運営されることが期待されるが、病院の運営を支援するため、基本的な医薬品な
どを購入し寄付した。本年度は、手術用ベッドなども含めて1,167,855 円の援助を行ったが、こ
のうち1,100,000 円は公益信託アフリカ基金から受けた寄付金でまかない、残りの67,855 円を
Grasp-Japan の寄付金でまかなった。
2)道路、橋梁、空港等のインフラストラクチャーの整備
内戦を経て疲弊したこの地域の経済を再建するには、豊富に生産される農作物を近隣の都市部
に搬出して現金収入を得られるようにするのが何よりも大切であるが、道路、橋梁、空港等のイ
ンフラストラクチャーの荒廃が障害となっている。この問題を立て直すため、ジョル県県庁およ
びルオー郡郡庁に1,000 ドル規模の再建計画を立ててもらい、その進行をチェックしながら資金
援助を行ってきている。本年度は、道路整備の支援としてジョル県に105,840 円、ルオー郡に
88,200 円の支援を行ったほか、ルオー保護区に隣接し、新たにコミュニティーベースの保護区の
設立に向けた取り組みが進んでいるIyondje 村の橋の整備に6,262 円を補助した。
3)ルオー保護区における保護活動への理解を深めるため、ルオー保護区内および隣接する小中
学校に、ノート、ボールペン、黒板用の塗料、チョーク等の支援を行っている。今年度は、ルオ
ー保護区内のWamba とIlongo、隣接するSema とIyonje の小中学校を対象に援助を行った。
4)ルオー保護区隣接地の新保護区設立に向けての密猟の監視とボノボの生息実態調査
ルオー保護区は約480 平方キロメートルという小さな保護区だが、2007 年以来、隣接する
Iyonje 村がその森林の大半を新たな保護区にすることを提案し、ルオー保護区を管轄する生態森
林研究所などと共に、新たな保護区設立のための交渉と手続きを進めている。この新たな保護区
が実現すれば、隣接するルオー保護区と合わせて、これまでの保護区の面積のほぼ3 倍になり、
長期にわたる地域個体群の維持に大きく寄与することになる。新保護区の設立が実現し、保護・
管理体制が整うまでの間の経過措置として、3 名の森林保護官を雇用し、密猟等の監視、ボノボ
の生息実態の基礎調査にあたらせた。
活動報告(2010年3月3日)
古市剛史(GRASP-Japan理事、京都大学霊長類研究所教授)
ルオー保護区およびその周辺地域では、類人猿の生息地の保全を推進するため、予算計画に即
して以下の活動を行った。1)2)の活動は、地域住民の森林保全に対する理解を大きく前進さ
せることに貢献し、3)の隣接地の新保護区設立に対しても、住民サイドからのきわめて積極的
なサポートを得ている。
なお、実際の活動と予算の執行は、現地で活動を続ける特定非営利活動法人ビーリア(ボノボ)
保護支援会を通して行った。
1)診療所の運営支援
ルオー保護区周辺は、内戦を経て無医村に近い状態になっており、住民の最大の要求は医療サ
ービスの充実である。この要求に応えることで保護活動への協力を得るため、2006 年以来保護区
内のワンバ村で病院の建設を進めてきた。2008 年11 月、保護区のあるジョル県の公共診療所と
して、この病院の運営が開始された。公共の診療所として運営される以上、受益者負担の原則に
立って自立的に運営されることが期待されるが、病院の運営を支援するため、基本的な医薬品な
どを購入し寄付した。
2)道路、橋梁、空港等のインフラストラクチャーの整備
内戦を経て疲弊したこの地域の経済を再建するには、豊富に生産される農作物を近隣の都市部
に搬出して現金収入を得られるようにするのが何よりも大切であるが、道路、橋梁、空港等のイ
ンフラストラクチャーの荒廃が障害となっている。この問題を立て直すため、ジョル県県庁およ
びルオー郡郡庁に1,000 ドル規模の再建計画を立ててもらい、その進行をチェックしながら資金
援助を行ってきている。ルオー郡への2008 年度支援に関しては、郡長の突然の死去に伴い、我々
の資金援助が公正に使われなかった疑いがあるため、2009 年度の支援は行わなかった。ジョル県
への支援は、2008 年度支援の実績を報告書と現場の視察で確認し、2009 年度の資金援助を継続
して行った。また、ジョル県の空港整備のために、草刈り用の器具などを援助した。
3)ルオー保護区隣接地の新保護区設立に向けての密猟の監視とボノボの生息実態調査
ルオー保護区は約480 平方キロメートルという小さな保護区だが、2007 年以来、隣接する村が
その森林の大半を新たな保護区にすることを提案し、ルオー保護区を管轄する生態森林研究所な
どと共に、新たな保護区設立のための交渉と手続きを進めている。この新たな保護区が実現すれ
ば、隣接するルオー保護区と合わせて、これまでの保護区の面積のほぼ3 倍になり、長期にわた
る地域個体群の維持に大きく寄与することになる。新保護区の設立が実現し、保護・管理体制が
整うまでの間の経過措置として、3 名の森林保護官を雇用し、密猟等の監視、ボノボの生息実態
の基礎調査にあたらせた。
活動報告(2009年1月24日)
古市剛史(GRASP-Japan理事、京都大学霊長類研究所教授)
ルオー保護区およびその周辺地域では、類人猿の生息地の保全を推進するため、予算計画に即して以下の活動を行った。1)2)の活動は、地域住民の森林保全に対する理解を大きく前進させることに貢献し、3)の保護区拡張に対しても、住民サイドからのきわめて積極的なサポートを得ている。
なお、実際の活動と予算の執行は、現地で活動を続ける特定非営利活動法人ビーリア(ボノボ)保護支援会を通して行った。また、本年度の収支残金は、来年度引き続いて同様の活動に使用する予定である。
1)診療所の運営支援
ルオー保護区周辺は、内戦を経て無医村に近い状態になっており、住民の最大の要求は医療サービスの充実である。この要求に応えて保護活動への協力を得るため、2006年以来保護区内のワンバ村で診療所の建設を進めてきた。2008年、ようやくその建物が完成し、保護区のあるジョル県の公共診療所として運営が開始されることになった。公共の診療所として運営される以上、受益者負担の原則に立って自立的に運営されることが期待されているが、運営の開始を支援するため、基本的な医療器具、医薬品を購入して寄付した。
2)道路、橋梁、空港等のインフラストラクチャーの整備
内戦を経て疲弊したこの地域の経済を再建するには、豊富に生産される農作物を近隣の都市部に搬出して現金収入を得られるようにするのが何よりも大切であるが、道路、橋梁、空港等のインフラストラクチャーの荒廃が障害となっている。これを立て直すため、ジョル県県庁およびルオー郡郡庁に1,000ドル規模の再建計画を立ててもらい、その進行をチェックしながら資金援助を行った。
3)保護区拡張のための密猟の監視とボノボの生息実態調査
ルオー保護区は約480平方キロメートルという小さな保護区だが、2007年に、隣接する2つの村がその森林の大半をルオー保護区に組み込むことを提案し、ルオー保護区を管轄する生態森林研究所が、保護区の拡張のための交渉と手続きを進めている。この拡張が実現すれば、保護区の面積は現在のほぼ3倍になり、長期にわたる地域個体群の維持に大きく寄与することになる。保護区の拡張が実現し、生態森林局による保護・管理体制が整うまでの間の経過措置として、3名の森林保護官を雇用し、密猟等の監視、ボノボの生息実態の基礎調査にあたらせた。
活動報告(2007年3月12日)
伊谷原一(GRASP-Japan理事、林原類人猿研究センター所長)ワンバでは、ボノボの調査・保護活動が徐々に再開されつつあります。現地住民の生活向上・安定を目指して、診療所建設、道路・橋補修、滑走路の整備、学校への教材支援、学校での環境教育など、さまざまな活動を展開しています。また、近年多発する密猟を防ぐために、森林のパトロールも行っています。今後は、現地住民の生活向上に向けた自主的な活動も視野に入れ支援を続けます。
ワンバ周辺の道路や橋を補修することで、住民の生活を支援。
住民が熱望していた診療所の建設に着手した。
診療所に必要な診療器具等も寄付する。
陸・水路が断たれているため、空路だけが唯一の物資輸送手段である。滑走路の整備も支援している。
ワイヤー製の罠で大けがをするボノボがあとを断たない。他
にも、猟銃や毒矢を用いた密猟が頻発している。
定期的に森林をパトロールし、密猟を事前に防止すると共に、仕
掛けられた罠も除去する。